私がフットボールトレーニングアカデミー(以下FTA)を設立したのは、幼いころから抱いていた「プロサッカー選手への挑戦」という志が、プレイヤーを怪我で引退することになった後にも潰えることがなかったからです。
私がプレイヤーだった頃、国内ではある程度高いレベルでサッカーができる環境に身を置くことができていましたが、「プロ」という高い壁の向こうにどうやって辿り着けばよいのか、いくら努力を重ねても見えてきませんでした。
無我夢中に自分の置かれた環境で最大限努力するのみ。
それがプロを目指すうえでの最良の道で、自分のサッカーの世界の全てでした。
しかし、プレイヤーを引退後、様々な「サッカーの価値観」に出会い、プレイヤー時代の自分のサッカーの世界を見る視野の狭さに気づかされました。
指導の勉強のため海を渡りサッカー王国ブラジルへ。
そこで「1人の選手としてどう生き残っていくのか?」ということを肌で感じ、
現役のJリーガーや海外プロ選手との出会いで「選手としての結果」の重要さを学び、海外でサッカービジネスを広げている人との出会いで、「サッカーの大きさ」を知りました。
指導者という立場になり、初めて「プロへの道筋」というものが明確になったのです。
プレイヤーとしてプロを目指すためには、
どういった準備が必要なのか?人間性はどうあるべきか?どういったビジョンを持つべきなのか?が見えたのです。
FTAを立ち上げる前には、Jリーグの組織で指導を始めてみないかというお誘いもありましたが、私の答えはNOでした。
私が手を差し伸べたかったのは、プロ組織のジュニアユースやユースの中で、プロへの競り合いを始められている選手たちではなく、過去の自分のように
情熱はあるがどうすればいいかわからない選手。
能力はあるのに日本では認められずあきらめてしまいそうな選手。
周囲に押しつぶされてプロになりたいと正直に言えずにいる選手
など、一直線にプロへの道が見えていない選手たちでした。
こういった選手たちを指導することが、新たな「プロサッカー選手への挑戦」なのだと感じたのです。
現在の日本サッカー界の王道だけではなく、違う道からも視野を広げればプロサッカー選手への道は現実的に見えてきます。
「プロを現実的に考えられる場所の確立」
「プロサッカー選手になるための人間力の向上」
国内でサッカーを一生懸命に取り組んでいる選手たち(過去の自分)が気付いていない、プロへ成るための大事な要素を伝えられる場所の確立。それがFTA起業の理念なのです。